ひな祭りに、ちらし寿司やはまぐり、菱餅、白酒を食べたり飲んだりしてお祝いします。でも、意外とその由来を知らないものです。由来を知り、お子さんの成長をしっかり祝ってみませんか?
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ひな祭りにおすすめの料理と由来
ひな祭りではちらし寿司とか菱餅がよく献立にでるけど、
なんで食べると?
お祝い事には古来から寿司を食べる習慣があり、菱餅にも深い理由があるとばい!
ハマグリは?ひな祭りと言えばハマグリやろ?
鯛ってハマグリ食べたかな…?
まとめて教えてやるばい!
「そもそも、ひな祭りの由来って何?」という方は下記の関連記事をぜひご覧ください!
ひな祭りによく食べられる献立とお酒
- ちらし寿司
- ハマグリ
- 菱餅
- 白酒(しろざけ)
ひな祭りにちらし寿司を食べる由来と理由は?
ちらし寿司がひな祭りに食べられるようになったのは、実はごく最近のことです。
平安時代にさかのぼると「なれ寿司」と呼ばれるお寿司がありました。 「なれずし」は、塩漬けした魚と米を漬け込み乳酸発酵させた古来のお寿司です。 発酵が進むにつれて「馴れる、熟れる」ことから「なれずし」と呼ばれています。 「なれずし」は元々魚を長期保存するための加工方法だったため、 発酵を促す飯は捨てられていたそうで、現代では滋賀県のふなずしなどがなれずしとして有名です。 このなれずしは朝廷への貢ぎ物でもあり、お祝いごとの席で食べられていたようです。
なれずしかぁ~俺の先祖もなれずしだったのかなぁ?
鯛などもなれずしだったみたいばい
これが、室町時代になると発酵期間を短くし飯も魚と共に食べられる「なまなれ」が生まれました。 比較的短い期間で漬けあげ、飯に酸味が出るか出ないうちに食べるものだったため、飯も食べられました。 塩味と酸味のついた飯そのものも愉しまれるようになり、これが現代の押しずしや箱ずしの原型です。 そして、江戸時代には米酢が登場し、美味しいものを早く食べたいと米酢をかけて酸味を持たせるようになりました。
米酢ができたことで、一気に現代の寿司に近づいたのか!
発酵のお寿司も風味がおいしいが、米酢のありがたさよ!
そして、見た目が地味で独特な匂いをもっていたなれ寿司やなまなれの代わりに、「江戸前寿司」や「ばら寿司」が食べられるようになったようです。 このばら寿司ですが、とんちが利いた料理で、江戸時代の岡山藩主が質素倹約のため 「食膳は一汁一菜とする」という倹約令を出しました。お祝いごとでも例外ではなかったため庶民が反発し、「ご飯の上に乗せても一菜は一菜」とごはんの上に魚や野菜を乗せて 「ばら寿司」として食べたのが始まりと言われています。 酢飯に魚介や野菜などをすし飯の上に“バラバラ”と散らしたり、 混ぜこんだお寿司からばら寿司と呼ばれるようになったようです。
最初、お祝い事にはなれずしが食べられていましたが、 独特の風味や色味から、お祝い事には万人受けしやすく、いろどりが綺麗なばら寿司が食べられるようになったと考えられています。 そしてばら寿司よりも華やかなちらし寿司に変化したようです。ちらし寿司とばら寿司の違いですが、地域によってちらし寿司とばら寿司の定義も違うため難しいですが、ちらし寿司は酢飯に具材を混ぜ込み、錦糸卵や海苔などをちらしたものというのが一般的で、ばら寿司をより豪華にしたものと言えるようです。
んっ!ということはもっと時代が進むと、より美味しいお寿司が食べられるのか!?
確かに!楽しみだな!
んっ?でもお祝いの時にちらし寿司に食べるのはわかったけど、何でひな祭りに食べるの?
いろどり豊かで女の子のお祭りに合うのと、縁起の良い「具材」が入るからだよ!
ひな祭りに縁起の良いちらし寿司の具材
ひな祭りにちらし寿司を食べるのは昔からの流れが由来ですが、ちらし寿司に入る具材には親族の子供達への願いが込められています。
- 海老(えび)
腰が曲がった姿から、背中が丸くなるまで長生きできますようにとの「長寿」の願い - 蓮根(れんこん)
蓮根には穴が開いて見通せることから「将来良好な見通し」の願い - 豆(まめ)
まめまめしく「勤勉に働けるように」「健康なように」との願い - 筍(たけのこ)
真っすぐ伸び、成長が早いことから「立身出世」の願い
お正月のおせちと同じ考え方で、料理に意味や由来を見出すところは日本人らしいところだと思います。これらの食材を必ず入れる必要はありませんが、ひな祭りの時期の旬、彩り、具材が合わさった時の味などを考えたときに、バランスの取れた食材で構成されていると思います。
なんかダジャレみたいな感じばい!
俺も「めでたい」という語呂合わせで食べて欲しかぁ~
鯛はお祝い事によく食べられるから、ひな祭りはちらし寿司にメインを譲ってあげな!
おやっさん、他の料理も由来ば教えてばい!
よっしゃ!
ひなまつりにハマグリを食べる由来と理由は?
数多くある貝の中でハマグリを食べる理由は、貝殻が一対になっていて他の貝殻では貝同士が合わないためです。平安時代には「貝合わせ」と呼ばれる遊びもあり、一対の貝はぴったりと合わさります。これになぞらえて、一人のパートナーと添い遂げられるようにとの願いが込められています。
平安時代の発想は「いと あはれ」ばい!
それ、どういう意味?
「とても趣がある」ということや
今でいう「エモい」やな!
「エモい」て英語か?ついていけん…
ひな祭りに菱餅を食べる由来と理由は?
菱餅がひし形の理由はなぜ?
諸説ありますが、代表的なものに「菱の実の形を模したもの」という説があります。とげで覆われている菱の実には魔除けの力があると考えられ、また菱の花の強い繁殖力から子孫繁栄を連想させたようです。
三色の色合いにはどのような由来があるのか?
そもそも最初は白と緑の二色で、明治以降に桃が加わった三色になったようです。菱餅の三色の着色原料は全て天然の素材であり、桃(赤)色はクチナシ、白はヒシの実、緑はヨモギによって着色されています。桃(赤)色は太陽の色から魔除けを意味し、白色は清浄や純白の雪、緑色は健康や強い生命力への願いが込められています。
三色の重ね方にも順番と由来がある
三色の菱餅には、下段の 緑色は新芽が出てきた様子を表し、中段の白色は冬からの雪が溶けた様子、そして上段の桃(赤)色は美しく香る桃の花が咲くようにと、春の訪れを表現しているといわれています。
んっ?正月ぶりのお餅ばい!
軽く炙って、砂糖醤油とか最高!きな粉も捨てがたい…
たい蔵は魚ばってん餅ば食べられるんか…
ひな祭りに白酒を飲むようになった由来
白酒(しろざけ)とは
焼酎やみりんに蒸したもち米と米麹を加えて1ヵ月ほど熟成させ、すりつぶしてつくる、とろりとした甘みの強い白濁したお酒のことです。アルコール度数は10度前後でリキュールに該当するものが多く、お酒なので子供は飲めません。
桃は邪気を払う仙木であり「桃の花を酒に入れて飲めば、百害を除き顔色を増す」といわれ、桃が百歳を表す「百歳(ももとせ)」に通じるため薬酒として飲まれていました。それがひな祭りには桃の花を浸した「桃花酒」が欠かせないものとなり、
そのお酒として、桃色を引き立てる色白の「白酒(しろざけ)」が使われるようになりました。
江戸時代には白酒で超有名な酒店があった!?
ひな祭りと白酒が結びついたのは江戸時代と言われています。『江戸名所図会』では「鎌倉町豊島屋酒店 白酒を商う図」と紹介があります。豊島屋酒店は例年2月の末になると、雛祭りの白酒を買い求める人々が列をなしていました。櫓には医師と鳶職を待機させ、白酒を求めに殺到する人々が怪我をした場合に備えています。初春(2月)の白酒の売り出し日には、1,400樽という膨大な量を売り上げたと伝えられ、「山なれば富士、白酒なれば豊島屋」と詠われるほど、豊島屋の「白酒」は江戸の名物となっていたそうです。
豊島屋さんの白酒飲んでみたかばい!
俺は辛口の日本酒がよかぁ~
そう言えばおやっさん、
花菱の宣伝ば忘れとるばい!
おっと!そうやった!
花菱には自慢のちらし寿司がありますよ!
僕の先輩たちがそぼろになって入っとるばい!
旨いけん食べてみてばい!
花菱の鰆そぼろのちらし寿司でひな祭りにいろどりと美味しいを
鰆そぼろのちらし寿司ってどんなお寿司?
佐賀県唐津市にある創業50年以上の日本料理店が作った「鰆(さわら)そぼろのちらし寿司」セットです。炊き立てのご飯に付属の出汁が利いたすし酢と旨味が凝縮した具材をあわせ、ふんわり食感の鰆そぼろと色あざやかな錦糸卵をトッピングするだけで料亭の味が自宅で楽しめます。口に運ぶと酢飯がほんのり甘く、出汁の旨味が広がります。椎茸などの具材の旨味、そぼろの優しい味、錦糸卵の柔らかな風味が感じられます。お祝いの席やあらたまった食事会などで、簡単でありながら華やかなちらし寿司が食卓を彩ります。
非常に簡単にできるちらし寿司
調理はご飯を炊き、材料を解凍して混ぜて、ふりかけるだけで非常に簡単です。ぜひお子さんやお孫さんと一緒に作ってみてください。下記のYouTube動画から作り方を見ることができます。
ちらし寿司をお洒落な盛り付けで大人な雛祭りに
盛り付け方や具材を少し変えたり加えるだけで、大人なちらし寿司を楽しめます。下記のYouTube動画で盛り付け例をご紹介します。
こだわり抜いたちらし寿司ですので、ご興味があればぜひご賞味ください!