なぜ、ひな祭りにひな人形を飾るかご存じですか?ひな人形を飾る理由を知り、お子さんやお孫さんの成長を見守りましょう!
この記事を紹介する人
花菱のおやっさん(円城寺 雅由)
佐賀県唐津市で50年以上の老舗料亭「花菱」の店主
ミシュランガイド福岡・佐賀・長崎 2019 特別版掲載店
日本テレビ系「ZIP」など多くのTV番組や日本料理専門誌、情報雑誌などで話題の「綿そぼろ(わたそぼろ)」を生みだす
無添加すき焼き・牛丼具「花すき」は大手ネット通販すき焼き部門で1位獲得
地元唐津で活躍するシェフや陶芸家などとの勉強会を行い、日々美味を探求中
ひな祭りの由来と鳥との関係
雛祭りって「雛(ひな)」ってつくけど、鳥と何か関係あるの?
ん~ひな祭りで鳥に関係あるの見たことないけど…
花菱のおやっさんに聞いてみようばい!
たい蔵、さわら之介
実は少しだけ鳥も関係あるとばい!
ひな祭りの由来と鳥との関係を教えるばい!
ひな祭りの料理や、ひな人形を飾るタイミングについては、
下記のブログをご覧ください!
ひな祭りの起源は中国の上巳(じょうし)の節句
ひな祭りの由来は、中国で行われていた「上巳(じょうし)の節句」が日本に伝わってきたという説が有力です。中国の五節句とは、唐時代の中国の暦法で定められた季節の変わり目のことで、五節句の日は、1月7日を除いて同じ奇数が重なる日です。1月1日の元旦は別格で、1月7日が節句とされました。そして3月の同じ奇数が重なる日となる3月3日が上巳の節句となります。中国では奇数は陽の数、縁起の良い数字が重なることで逆に不吉な日とされ、もともとは厄払いする日だったそうです。
もともとは縁起が悪い日だったのか…
季節の変わり目で、体調を崩しやすかったりしたことなどで厄があるように感じたのかもしれないね
んっ!でも、ひな人形とか全然関係なさそうばい!
たい蔵よ、ひな人形が関係するところが日本人たるところばい!
厄払いから流し雛へ
中国には、上巳の節句にあたる3月3日は、水辺で身体を清め、宴会を催し、災厄を祓うという風習があったそうです。これが日本に伝わると、植物の葉などを人の形「形代(かたしろ)」にして、 痛みのあるような体の悪い部分にその形代を撫で付けて痛みをうつし川に流すようになりました。いわゆる「身代わり信仰」に基づいた行事です。古来より行われていたようで、「源氏物語」にもお払いをした人の形(かたしろ)を舟に乗せ須磨の海に流したとの記述があり、源氏物語以前から行われていたようです。このように、日本に古代から伝わる禊祓(みそぎはらい)の思想や、「人形(ひとがた)」を流す風習とが混じり合い、日本ならではの上巳の節句となったようです。
現代も残る流し雛
昔は「形代(かたしろ)」に体の痛みや悪い部分をうつして流すという厄除けが主なものでしたが、現代の流し雛は様々な願いをその流し雛に託して、神様にお願いする形に変化しました。この流し雛は全国に残っていて、隅田川(東京) 、 岩槻(埼玉) 、信濃路(長野)、下鴨神社(京都)、 吉野川(奈良) 、用瀬(鳥取)、壇ノ浦(山口)などで開催されています。
なるほど!日本人の場合は、人形に厄や願いを込めるようになったのか
んっ?でもひな人形は家で飾るけど…なんで川から家になったの?
そこも日本の文化が関係しとるばい!
宮中の雛遊び(ひいなあそび)との融合でひな祭りへ
平安時代、貴族の女の子たちの間で「雛遊び(ひいなあそび)」が流行し、 紙でつくった人形を同じく紙でつくった御殿のなかで遊ばせていて、いわゆるおままごとのような遊びをしていました。ただ、雛遊びが単なる子供のおままごと違うところは、必ず「男女対の人形」を使っているということで、宮中での男女の関係性を大事にしていたことが伺えます。
雛(ひいな)と呼ぶには2つの捉え方があり、江戸時代の日本古典研究家の本居宣長がちいさく造ってあるので鳥のひなにたとえたという説がありますが、実際には「大きなものをちいさくする」「かわいらしいももの」という意味で宮中の暮らしを小さく表現したという説が有力で、「宮中のおままごと遊び=雛遊び」という呼び名になったようです。この「ひいな」と、上巳の節句に用いられた「ひとがた」とが、しだいに混ざり合わさってひな人形が生まれ、しだいに家の中で飾るようになったのがひな祭りとされています。
室町時代になって、豪華な男女一対の人形を贈答する風習が起こり、三月三日の夜は枕元に置き、翌日には寺、神社でお祓いをお願いし、雛を収めて、また翌年には三月に取り出すと言う習慣が定着しました。 江戸時代以降は、ひな人形・雛道具ともにその家の財力の象徴として徐々に豪華になり、段飾りや御殿飾りという豪華な雛壇を飾るようになったのもこの頃です。雛飾りは女の子のあこがれの縮図であり、華やかな「ひな祭り」へと発達しました。
このように中国の「厄払い」から「流し雛」、そして「ひな人形」に変遷した経緯から、ひな人形には厄を引き受ける役目があり、女の子を災いから守り、美しく成長して幸せな人生を送れますように、という願いが込められています。
なるほど、「流し雛」が「宮中のおままごと」と合わさって「ひな祭り」になったのか!
結局、鳥の雛は違ったということか…
雛は違うばってん、3月3日は鳥のニワトリと深い関係があるとばい!
3月3日は鶏合(闘鶏)の日
宮中では平安時代から旧暦の3月3日に鶏合(とりあわせ)と呼ばれる「闘鶏(とうけい)」が行われ、オスのにわとり(軍鶏)を戦わせていました。この闘鶏を行うことで五穀豊穣を祈り、また神事の日でもあったようです。
鶏さんは大変ばい…
そういえば、何でひな祭りを桃の節句て言うと?
それは、ひな祭りの日には桃の花が咲くのが由来だったと思うばい!
桃の節句の由来と意味
「桃の節句」は、旧暦の3月3日の頃に桃の花が咲くことや、桃は魔除けの効果を持つと考えられていたことが由来とされています。ひな祭りには、ひな人形に厄を引き受けてもらって、子供に災いが降りかからないようにという親族の願い、そして幸せに成長してほしいという気持ちが込められた行事になります。
鶏さんも大変ばってん、厄を引き受けるひな人形さんも大変ばい
そうばい!なんとなくひな祭りを祝っとるばってん、ぞれぞれに由来や役目、そして親心があるとばい!
おやっさんの話が長いけん、お腹減ってきたばい!
ひな祭りはどんな料理があると?
たい蔵よ…お前は辛抱が足らん…
まぁよかばい!ひな祭りと言ったら「ちらし寿司」ばい!
詳しく知りたい!
詳しくは、下記の「なぜひな祭りにちらし寿司を食べるの?」の記事で紹介しとるばい! ぜひ見てみてばい!
花菱のちらし寿司はひな祭りにもってこい!
ぜひ下記の画像をクリックしてご覧ください!
登場する愉快な仲間たちの紹介