佐賀県は、豊かな自然と風土に恵まれた土地で、全国的に人気の特産品が数多くあります。お取り寄せを活用すれば、遠く離れた場所でも佐賀の美味しい食材や料理を手軽に楽しむことができますが、種類が豊富すぎて何を選べば良いか迷うことも。今回は、佐賀県のお取り寄せ食品を選ぶ際のポイントとおすすめの商品を佐賀在住の料理人がご紹介します!
ご自分用に、ご家族、ご友人、大切な方への贈り物としてぜひご覧ください。
この記事を紹介する人
花菱のおやっさん(円城寺 雅由)
佐賀県唐津市で50年以上の老舗料亭「花菱」の店主
ミシュランガイド福岡・佐賀・長崎 2019 特別版掲載店
日本テレビ系「ZIP」など多くのTV番組や日本料理専門誌、情報雑誌などで話題の「綿そぼろ(わたそぼろ)」を生みだす
無添加すき焼き・牛丼具「花すき」は大手ネット通販すき焼き部門で1位獲得
地元唐津で活躍するシェフや陶芸家などとの勉強会を行い、日々美味を探求中
佐賀県のお取り寄せ・お土産の選ぶポイントとは?
1. 目的に合わせた食品選び
お取り寄せ食品を選ぶ際には、まず目的を明確にすることが大切です。自宅で楽しむ食事なのか、それとも贈答用として選ぶのかによって選択肢が変わります。
- 自宅用なら:自分や家族が普段あまり食べない珍しい食材や、お手頃価格で量が多いセットを探すとよいでしょう。佐賀の新鮮な魚介類やご当地の和菓子などは家族団らんに最適です。
- 贈答用なら:高級感があり、見た目にもこだわった商品を選ぶのがポイント。特に佐賀牛や嬉野茶、高級海苔の詰め合わせは、ギフトとして大変喜ばれます。
2. 季節感を取り入れる
佐賀県の特産品は、季節によって最も美味しい時期が異なります。旬の食材を選ぶと、その食材が持つ本来の風味を存分に味わうことができます。季節ごとのおすすめ商品を確認して、最高の状態で届けられるものを選びましょう。
- 春〜夏:佐賀牛の焼肉セットや、新鮮なイカを使った「活きイカ刺し」、冷やして美味しい嬉野茶などが人気。
- 秋〜冬:魚介類や鍋用の佐賀牛、甘くてしっとりした小城羊羹が最適です。冬は温かい鍋料理に佐賀牛や有明海産の貝類を使って、季節感を楽しむのも良いですね。
3. 口コミやレビューをチェック
お取り寄せを選ぶとき、商品レビューや口コミは非常に参考になります。実際に購入した人の感想を確認することで、味や品質、配送の迅速さなどを把握でき、満足度の高い選択がしやすくなります。評価が高い商品やリピーターが多い商品は、安心して注文できます。また、地元の人が推奨するローカルフードも、外れなく美味しいことが多いです。
4. 生産者や店舗の背景を知る
佐賀県には、地元の伝統や技術を守り続けている生産者や老舗店舗が多くあります。お取り寄せサイトや生産者のページをチェックし、作り手のこだわりや歴史を知ると、よりその商品の価値を感じることができます。たとえば、佐賀牛を扱う牧場の育成方法や、嬉野茶を作る茶農家のこだわりを知れば、味わいも一層深く感じられるでしょう。
5. 保存方法と賞味期限を確認する
お取り寄せ食品のなかには、新鮮さが命のものもあれば、長期間保存できるものもあります。自宅での保存方法や、到着後すぐに食べられるかを確認することも重要です。
- すぐに食べたい場合:生鮮食品やすぐに調理できるセットを選びましょう。佐賀牛や新鮮な魚介類は早めに食べるのがおすすめです。
- ゆっくり楽しみたい場合:長期間保存可能なものを選ぶと安心です。小城羊羹や佐賀海苔など、常温で保存できる食品も多く、贈り物としても便利です。
6. 配送方法と費用に注目
お取り寄せは、商品自体の価格に加え、送料や配送方法も重要です。冷凍食品や鮮魚など、配送に特別な温度管理が必要なものは、通常の送料より高くなる場合があります。購入前に配送費用を確認し、予算に合ったものを選ぶようにしましょう。また、セット商品や複数個まとめて購入すると送料が割引されることもあるので、お得な注文方法を探すのも賢い選択です。
7. 佐賀の名産品を知る
佐賀県には、豊富な特産品があり、その土地ごとに独自の魅力があります。どの地域の名産品を楽しみたいかを考えると、より満足度の高いお取り寄せができます。
- 唐津エリア:佐賀牛や海鮮の加工食品など名品が多い。
- 呼子エリア:呼子のイカなどの海鮮が有名。
- 有明海エリア:佐賀海苔(さがのり)、ムツゴロウやワラスボなど珍しい魚介類が豊富。
- 嬉野エリア:日本三大茶の一つ、嬉野茶が有名で、茶を使ったスイーツやお菓子も人気。
佐賀のおすすめお土産・お取り寄せ10選!~旅の思い出を持ち帰る・届ける~
1. 綿そぼろ(わたそぼろ)【唐津 花菱】<唐津エリア>
ミシュランガイド福岡・佐賀・長崎 2019 特別版掲載店の「花菱」が作る究極のふりかけ「綿そぼろ(わたそぼろ)」。日本テレビ「ZIP」など多くのTV番組や雑誌などで取り上げられている話題の無添加ふりかけです。玄界灘(げんかいなだ)の新鮮な鯛・鰆・鯖を使い、最小限の無添加調味料で食材を最大限に引き出すことにこだわっています。綿そぼろ(わたそぼろ)という名前のとおり、驚くほど「ふわふわ」な食感に、魚の旨味が凝縮されており、上品で優しい旨味が口の中に広がります。
息子を想う母の気持ちが商品に
初代女将が子どものために生み出したのが「綿そぼろ」
花菱初代女将の息子は幼い頃、魚が苦手だったそうです。そこで、初代女将が子供が魚を好きになるようにと工夫して作ったのが「そぼろ」でした。魚の旨味を凝縮した優しい風味のそぼろを食べさせたところ驚くほどパクパクと食べ、それから魚が好きになったそうです。
今はその息子が花菱の店主となり、日本料理で培った技術で、食感をより「ふわふわ」に、魚本来の旨味をより上品に仕上げました。そして、わたのような食感から「綿そぼろ(わたそぼろ)」と名づけ商品化しました。
写真:花菱初代女将 円城寺 テル子
綿そぼろのお味は?
口当たりは非常に柔らかく名前のとおり白米を包むように「ふわふわ」で、初めて召し上がられる方はふわふわ食感に驚かれます。魚の旨味を引き出すために調味料は最小限なので、「あっさり」とした口当たりですが、2回ほど噛むと徐々に「魚の深い旨味」が舌の上でひろがっていきます。白ごはんの甘味と合わさり、ごはんがどんどん進みます。無添加で安心できますし、子どもやご高齢の方にも好評ですので、ぜひおすすめしたい一品です。
※【注意】販売店舗での購入の場合、事前に電話連絡での予約制となります。
オンラインでのお取り寄せがおすすです!
2. 花すき 佐賀和牛のすき焼き・牛丼具【唐津 花菱】<唐津エリア>
こちらもミシュランガイド福岡・佐賀・長崎 2019 特別版掲載店の「花菱」が作る「すき焼き・牛丼具」。大手通販サイトの楽天市場では、すき焼き部門週間売上1位を獲得した商品がこの「花すき」です。濃厚な旨味と柔らかな肉質を兼ね備えたブランド牛である佐賀産和牛を使い、甘味が強い佐賀県産玉ねぎで自然の甘味、しいたけの和の旨味、ごぼうの香りが合わさり、「旨味・香り・食感」を楽しめます。また、えそだし・北海道産の利尻昆布だしによるクセがなくあっさりとしながらも深く芳醇な風味で後味もすっきり。無添加調味料だけで食材の自然なコクと甘味を引き出し、肉と野菜のバランスよく、安心して毎日食べても飽きない味付けになっています。
牛丼というシンプルな料理への挑戦
自宅で簡単に食べられる和食を提供したいと考え、日本人に親しみ深い「牛丼の具」に挑戦したのが始まりであり、苦悩の始まりでもありました。まず第一に、子どもにも安心して食べさせられるように食品添加物を使わない無添加にこだわり、食品添加物は後味もしつこくなりやすいという理由からも使用しませんでした。無添加は、食材と調理技術がおいしさに直結するため、シンプルな料理こそ難しく苦悩の連続でした。食材の選定、具材の種類、肉のスライスの厚み、だしの比率、旨味の出し方など試行錯誤を繰り返しました。特にあっさりしながら深いコクを出すことに1年を費やし、お客様のリアルな声も反映しながら育てた商品が「花すき」です。
花すきの「花」には、食べた皆様が花のような笑顔になってほしいと願いを込めて名付けています。
写真:花菱店主 円城寺 雅由
花すきのお味は?
チェーン店などの牛丼具などに比べあっさりとしていますが、食材の旨味とえそと昆布だしの旨味がある汁(つゆ)が絶品です。佐賀産和牛も柔らかく、玉ねぎ・椎茸・ごぼうの甘味・旨味・香りが合わさり非常にバランスの取れた一品です。つゆと白ごはんだけでも何杯もごはんが進みます。おすすめのお召し上がり方として、3回の味変化を楽しむ方法があります。最初は花すきを「そのまま」味わい、次は「溶き卵を絡めて」楽しみ、最後は花すきのつゆと溶き卵の「卵かけごはん」で締めるという贅沢な楽しみ方もあります。調理も簡単で電子レンジであたためるか、湯せんであたためるだけですので、主婦の味方にもなるおすすめ商品です!
※【注意】販売店舗での購入の場合、事前に電話連絡での予約制となります。
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3. いかしゅうまい【萬坊】<呼子エリア>
唐津のお土産と言えば、皆さんご存じの「いかしゅうまい」です。唐津の港町・呼子で大人気の海中レストラン「萬坊(まんぼう)」が生み出し、独特の食感と美味しさで大ヒットしました。特徴はシュウマイとは思えない「ぷりぷり」とした食感に「魚介の旨味」です。
イカへの思いとアイデアから生まれた名品
イカは非常にデリケートで、生では水揚げ後1日ほどしか持ちません。そのため、季節や天候によって余ることがあり、余ったイカを無駄にしたくないとの思いから、萬坊の料理人たちは新しい商品作りに挑戦。地元の漁師がイカの固い身をフードプロセッサーですり身にしていることからヒントを得て、イカのすり身を使った和食の「しんじょ」に似た料理を思いつき、これがいかしゅうまいの原型となりました。さらに、通常のしゅうまいはワンタンの皮で包みますが、料理長が細かく刻んだ皮を外側にまぶす方法を思いつきました。これが今のいかしゅうまいに欠かせない特徴である外側のふわふわとした皮です。蒸し上げると、皮が花のように開いて見た目も美しく、食感も独特な新しい料理が完成しました。こうして、試行錯誤の末に生まれたのが萬坊の「いかしゅうまい」です。
写真:呼子 萬坊
いかしゅうまいのお味は?
イカのすり身をつかった和食の「しんじょ」に、皮を細かく刻み外側にまぶした商品です。見た目はシュウマイのようですが、シュウマイとは異なりプリプリとした食感と脂っこくなく魚介の旨味と香りを楽しめます。あっさりとしていますが、口いっぱいに広がるふんわりとした食感とぷりぷりの歯ごたえが大変魅力です。
冷凍でお持ち帰りできるので、おかずやお酒のおつまみに大変重宝するのでおすすめです!
4. 佐賀海苔(さがのり)有明海一番【有明漁業協同組合】<有明エリア>
佐賀と言えば有明海の海苔(のり)です。有明海は世界有数の干満の差を誇る多くの河川からのミネラル豊富な栄養塩が流れ込み、1日2回の干出により旨みが凝縮され、佐賀海苔独特の味が作られます。その中でも佐賀海苔有明海一番は佐賀海苔の中でも最高級ブランドで、1万枚に3枚という大変貴重な海苔。育成記録による経歴や育ちの検査を通して、「佐賀海苔有明海一番」を名乗ることが許されます。
佐賀のりの歴史
佐賀のりの歴史は意外と新しく、本格的に始まったのは昭和28年頃から。前述したように有明海は多くの河川からの山からの栄養を多く含んだ土砂を運び込み、干潟を形成しています。有明海の大潮時に上げ潮と下げ潮の流向はほぼ逆向きにかわり、潮が川の真水と外洋の海水を混ぜ合わせ、海苔養殖に適した塩分濃度に調合されます。この最適な環境に加え、昭和43年には全国でもユニークな「集団管理方式」をとりいれました。前年、干潟の異常干ばつによって養殖海苔が大きな被害を被ったことから、養殖場の区画整理を行うなどから始まり、海苔の品種の管理から種付けのタイミング、収穫の時期、病害の予防、品質の管理まで、すべての過程で生産者と県が一貫した連携作業がなされています。これらの努力の成果が佐賀のり美味しさと品質と言えます。
写真:佐賀県HP https://www.pref.saga.lg.jp/kiji00320406/index.html
佐賀のりのお味は?
やはり香り高いところが一番の魅力だと思います。口の中がふわっと海苔の風味に包まれるあの瞬間がたまりません。しだいに香ばしさと深い甘味がゆっくりと口の中に広がります。もちろん海苔の色と艶は一級品です。
5. 佐賀牛ステーキ【JAさが】<佐賀エリア>
艶さしと称されるやわらかな赤身の中に、風味ただようきめ細かな脂肪が入った美しい霜降り。肉質においては日本食肉格付協会による肉質の格付けにおいて、最高の5等級および4等級のBMS7以上のものを厳選し、佐賀牛と名付けています。この格付基準の高さは、全国に約300以上もある黒毛和種ブランド牛(銘柄牛)の中でも最上位クラスです。まさに「美味」しいを追求した逸品です。
佐賀牛の歴史
佐賀牛の歴史は、昭和59年関西の食肉市場において佐賀牛のシールを添付し販売したのが始まりです。その頃から、「肉質が良い」との評判が広まり次第に食肉業界で「佐賀牛」の銘柄が浸透しはじめました。
平成に入ってからは、さらに肉質が向上。その美味しさを耳にした著名人や人気タレント、様々なメディアのプロデューサーらの目にとまり、テレビや雑誌などで紹介され全国屈指のブランド牛に育ちました。
平成26年度には「佐賀牛」と命名し、平成29年には米国大統領訪日時の迎賓館での晩餐会で振る舞われるなど、国内外で高い評価を得ています。
佐賀牛のお味は?
佐賀牛の特徴は旨味と甘みが凝縮したきめ細やかな肉質に、ジューシーで柔らかな脂身があります。佐賀牛の部位の中でも、霜降りの多いサーロインはコクのある味わいが特徴で、さっとレアで焼いて、佐賀牛のとろける口どけを堪能いただけます。あっさりした部位がお好みの方にはヒレ肉がおすすめです。脂肪分が少なくきめ細かで柔らかな旨みが凝縮されており大変おすすめです。そしてヒレの中でも、ごく僅かしかとれないより柔らかなシャトーブリアンもおすすめです。
6. 唐津バーグ【いきや食品】<唐津エリア>
ふるさと納税サイト「さとふる」のハンバーグ部門で2019年・2020年の2年連続1位を獲得しています。唐津バーグの特徴はあえて牛100%のハンバーグではなく、牛と豚の合挽です。牛肉はA4・A5ランクの黒毛和牛100%を使用し、九州産の豚肉を混ぜ合わせ、牛と豚の旨味が合わさる逸品です。スパイスの分量などは1g単位で調整し、手ごねにこだわり続ける絶品ハンバーグです。
唐津バーグのお味は?
食感は柔らかくふわふわとしており、やや肉汁多めでジューシー感があります。牛だけのハンバーグでは脂っぽくなりますが、豚肉が入ることで程よい肉汁感と旨味が出ています。スパイスもちょうど良く、ハンバーグ通が納得するハンバーグだと思います。
冷凍で日持ちが良く、また調理も焼くだけでお手軽なので主婦のみなさんには美味しくて重宝する1品ですね。
7. 呼子のイカ【呼子CASセンター / 佐賀玄海漁業協同組合】<呼子エリア>
唐津といえば呼子のイカの活造りが有名です。呼子でしか食べられない鮮度抜群の透明なイカを目当てに多くの観光客が訪れています。夜、漁火に群がる小魚を追って近づいてくるイカを一本釣りで丁寧に釣りあげ、そのまま活かして港の生簀まで持ち帰ってくる漁が行われています。イカは温度や環境変化に弱いため、素手で触るとやけどしてしまうため、素手で触らないように細心の注意がなされるなどブランドを保つ努力がなされています。その敏感なイカをCAS冷凍という特殊な冷凍技術により新鮮な状態でご自宅でも味わえます。細胞膜を傷つけず解凍してもドリップが出ず細胞中の水分が保たれ、魚本来の「旨味・香り・みずみずしさ」を味わえる商品です。
呼子のイカのお味は?
コリコリとした食感も楽しいですが、やはりイカの甘味が素晴らしいと言えます。これを自宅で味わえるのは、最新技術に感謝です。下足もほど良い食感にまた違う甘味を感じられます。天ぷらにすると、より旨味を楽しめるのでおすすめです!
8.小城羊羹(おぎようかん):切羊羹【山田老舗】<小城エリア>
平成元年度の全国菓子大博覧会に於いて 内閣総理大臣賞、平成六年度には最高の栄誉である三笠宮名誉総裁賞を受賞したようかんです。「切羊羹」や「断ち羊羹」などと呼ばれ、表面はシャリッと、内側はしっとりとした食感の、昔ながらの羊羹です。
小城羊羹(おぎようかん)の歴史
小城羊羹の起源は、江戸時代末期から明治時代初期にかけて、佐賀藩の小城鍋島藩領内で作られていた羊羹と言われています。明治時代に入り、大阪の老舗羊羹店「虎屋」で修行を積んだ森永惣吉という人物が、小城羊羹の製造・販売を始めました。独自の工夫を加え、上質な小豆と砂糖を使い、寒天で固めたそれが「小城羊羹」です。その美味しさから評判を呼び、明治後期には全国的に知られるようになり、大正時代には皇室への献上菓子にも選ばれるようになりました。その製造法が引き継がれ、現在では21軒の小城羊羹製造業者があるそうです。
(写真引用元:山田老舗HP)
小城羊羹(おぎようかん)のお味は?
山田老舗の切羊羹は食感が特徴で、表面は驚くほどシャリッとしていて、砂糖菓子のような口当たり。薄い表面から中にはしっとりとした上品な甘みが広がり、ほどよい甘さの羊羹を楽しめ、口の中で食感と香りとほど良い甘味を楽しめます。この昔ながらの味が安心感や落ち着いた味であり、ほっとする一品です。
オンラインショップでは、約8割の方が、この昔ながらのシャリシャリ羊羹を選ぶそうです。
9. 松露饅頭(しょうろまんじゅう)【大原老舗】<唐津エリア>
唐津の銘菓と言えば、皆さんご存じの「松露饅頭(しょうろまんじゅう)」です。松露(しょうろ)とは、唐津の名所「虹の松原」に自生するきのこの一種に形状が似ていることから名付けられました。材料は卵、小麦粉、砂糖を基本としたシンプルなお菓子ですが、お召し上がりになられると人気の秘密が分かると思います。今でも手焼きの製法を守り続け、こだわりの逸品と言えます。
手焼きで伝統と思いを守り続ける
唐津はかつて大陸と日本を結ぶ交易の拠点として栄えた港町。豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄の役)の後、朝鮮から陶器とともに「焼饅頭」が伝わりました。江戸時代後期、阿わび屋惣兵衛という人物が、この焼饅頭に独自の工夫を加え、藩主である小笠原侯に献上しました。その形が、日本三大松原の一つである虹の松原に自生する松露(キノコの一種)の丸い姿に似ていたことから、「松露饅頭」と名付けられました。焼饅頭は、各家庭で作られていましたが、蒸し饅頭や牡丹餅に比べ難しいため、次第に廃れました。しかし、初代惣兵衛の妻であるカツ子が、松露饅頭を内職として作り始めると、評判が広がり、やがて本業となりました。現在でも、一つ一つ丁寧に銅板で焼き上げられる松露饅頭は、唐津を代表する名物です。
写真:大原老舗
松露饅頭のお味は?
薄いカステラ生地にびっしりと滑らかなあんこが入っています。口当たりはしっとりとしていて、ほどよい甘さのあんこをカステラ生地の卵の風味が優しく包み込み、後味もしつこくありません。ほどよい甘さと優しい味わいなので、ついつい2個、3個と手が伸びてしまうような商品です。一口サイズなのでお子様にもちょうど良く、食後のお菓子としても食べやすくおすすめです。
10. 嬉野茶(うれしのちゃ)【JAさが】<嬉野エリア>
「うれしの茶」は、日本茶の中では珍しい独特の丸みを帯びた形状から、玉緑茶(たまりょくちゃ)とよばれます。全国茶品評会の蒸し製玉緑茶部門で品質上位の産地に贈られる「産地賞」と最高品質を表す「農林水産大臣賞」を5年連続で獲得しています。一枚一枚が丸く緑茶の艶が深く、香りや旨みが強いという特徴を持ち、急須の中でゆっくりと開きながら旨みを抽出していくため、そそぐたびに味や香り、旨みの移り変わりを楽しめるお茶として人気です。
嬉野茶の歴史
約580年前に茶の栽培がはじまったという嬉野は、全国茶品評会で日本一を受賞するなど日本有数のお茶どころです。本格的な栽培は、慶安年間(1648から51)、地元の民謡にもなっている茶祖吉村新兵衛によってはじまったとされています。脊振から茶種を取り寄せ、お茶の栽培には適地だった嬉野の山間部にある不動山に蒔いたことから今のようにさかんになったといいます。
(画像引用元:佐賀県公式観光サイト)
嬉野茶のお味は?
製造工程の違いにより、蒸し製玉緑茶と釜炒り製玉緑茶の2種類があります。蒸し製玉緑茶はさわやかな香りでコクのあるうまみが特徴で、釜炒り製玉緑茶は香ばしくのど越しがさっぱりしています。
登場する愉快な仲間たちの紹介